日本刀豆知識


「このページはお客様に間違いのない御刀の扱いをして頂く為に
気が付いた事などを書いて行く予定です。」



刀剣油について


本来、刀剣用油としては丁子油(ちょうじ)が使用されて来た。
理由としては油が乾燥しにくく薄く良くのびて被膜ができ、空気と遮断
できるためである。
しかしながら近年は鉱物油も改良されてよく物も出来てきている。
使用にあたっては、どちらの油であっても良く伸びて被膜が割れない
ものが良い。


錆身(さびみ)の扱いについて


錆身を自分で研がないこと。理由としては、まず刀剣に合った砥石(といし)
でないと研ぐ事が出来ない。出来ないという意味は本来の日本刀の姿形、
色合いにはならない。決してサンドペーパーやグラインダー、家庭用砥石
などで研いではならない。もしこれらの事を行ってしまうと、かえって
刀にダメージを与えてしまい、本来の刀剣の価値を失うことになりかねない。


刀の保管について


刀を長く保管する場合は拵(こしらえ)に入れて保管するのではなく白鞘
(しらざや)に入れて保管するほうが良い。理由としては、拵は塗りがある為
通気性が悪く錆を生じやすい。その点、白鞘は塗りが無いので通気性が良く
乾燥した場所に保管すれば錆びることはない。


刀の手入れについて


年に3回ぐらいは刀を抜いてティッシュペーパーで全体の油を拭きとってから
打ち粉を軽く打ってから、もう一度全体を拭き上げる。そして最後に油を
全体に薄くつけておく。錆がふくのは空気が乾燥している冬よりも湿度の
多い、梅雨から夏場にかけてが多い。気候によっても注意が必要になる。


試斬をされる方からの良くあるご質問


Q:刃切れがある刀で試斬をした場合、刀は折れますか?

A:刀は刃切れのところから折れる事はありません。私自身、何度も使い
ました。全く問題はありませんでした。また、他からそうしたお話は一度も
聞いておりません。ただ、美術刀剣としては価値が極端に下がってしまします。
このことをご理解して頂いておりますと、ある面試斬に使う刀をお安く入手する
ことが出来ます。